こんにちは、ともはちです。
今日は株価がどうやって決まっているのか?の紹介です。お気軽投資家たるもの、相場のロジックはしっかりと理解して中長期投資をしていきましょう。
目次
そもそも株式会社とは?
株式会社は、会社の活動資金を株式を発行することによって集めています。その中で、一般の人達から広く資金を調達する目的で、証券取引所に株式を公開しているのが上場会社です。買った、売ったという取引をしている株は、この上場会社の株式のことを指しています。
株式とは?
株式は、会社のベースとなる活動資金ですので、会社そのものと言っても良いものです。そのため、株式は会社の所有権を分割したものと考えるとわかりやすいかと思います。半分以上手に入れると会社の経営権を取得することができるのは、半分以上手に入れた人は会社の意思決定を他の人の反対に関わらず行うことができるようになるからです。
株価
株価は、資本金=株式発行総額を発行数で割ったもので算出できます。例えば、発行総額100万円で100株を発行すると、一株あたりの株価は1万円になります。これが貸借対照表に記載される株価、簿価になります。
なぜ株価は変動するのか?
会社は儲けるために活動します。うまくいくときもあれば、うまくいかないときもあります。最初は100万円で始めた会社でも、儲け続けている会社であれば、その所有権は欲しい人が増えていきますから高くなっていきます。逆に赤字を出し続けている会社であれば、欲しい人は減っていきます。
つまり、会社の収益性、儲けている額により株価が変動するのです。そのため、決算で発表される業績は株価に大きく影響します。
先行きが不透明な会社と有望な会社は同じ株価になるのか?
発行総額、発行数が同じであっても同じ株価にはなりません。なぜか?それはもう一つ株価を決める大事な要素があるからです。
それは将来性です。株価は新製品、提携などのポジティブなニュースに反応しますし、逆に個人情報流出、不祥事などのネガティブなニュースにも反応します。
つまり、将来的にこの会社は成長する見込みがあるかどうかを株価は織り込んでいます。
この収益性、成長性を織り込んで、実際に証券取引所で取引されている株価のことを時価と言います。
理論株価の計算式
時価がいくらになるのかは、証券取引所での取引によって決まってきますが、理論的に算出することも可能です。理論株価の算出式は、株価=収益性×将来性で計算できます。収益性は、専門用語でEPS(Earnings Per Share)と言います。将来性はPER(Price Earning Ration)です。
EPSは、一株あたりの利益のことです。会社の最終的な儲け(当期純利益)を発行株数で割った価格で算出できます。10万円の利益が出ていれば、発行株数が100株であればEPSは1,000円になります。
PERは、株価収益率のことです。将来性であり、株価の割安さを判断する指標でもあります。PERは、期待利回りと成長性から算出できますが、詳細な理論値の算出はやや説明が難しいので会社の利益が伸びる→売上が伸びることでPERの値は高くなると理解いただければと思います。PERの詳細はまた別途紹介します。
割安、割高とは?
株価が割安、割高というのは、現在の市場で取引されている時価が理論株価とどう乖離しているかを示しています。割安というのは、理論株価に対して時価が低すぎる状態になりますし、割高というのは、その逆で理論株価に対して時価が高すぎる状態になります。
割安であれば、将来的に時価は上がる可能性が高いため、買いという判断になりますし、割高であれば、将来的には売られていく可能性が高いため、売りという判断になります。
先ほどの理論株価の算出式、株価=EPS x PERをPER観点で見てみるとPER=株価 / EPSになります。そのため、時価をEPSで割ってみると現在のPERとなりますが、現在のPERが理論株価のPERと比較し高ければ割高、逆に低ければ割安とも言うことができます。
株価は会社ごとに発行数や発行単位が異なりますので、株価で単純に割安、割高を判断することは難しいため、投資家の人たちは株価ではなく、倍率になっているPERを見て割安、割高を判断するのです。
まとめ
証券取引所で決まる株価(時価)は、会社の収益性、成長性から決まります。
もちろん相場の状況などにより、理論上株価がもっと高くても良い会社であったとしても株価がすぐには上がらないケースもありますが、長期的に見ると理論株価が高い会社は、株価が上昇し理論株価の水準に現実の株価も近づいていきますし、理論株価が低い会社は現実の株価も下がってくることで理論株価の水準に近づいていきます。
株の割安、割高は、会社ごとに異なる株価ではなく倍率であるPERを見ることで簡単に判断することができます。